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JOGAが有料ガチャに関する運営ガイドラインを発表


2012年8月15日,日本オンラインゲーム協会(JOGA)は,オンラインゲームは,ランダム型 アイテム提供方式(いわゆるガチャ)の運用ガイドラインを発表した。施行は9月1日からの予定だ。 先日発表されたガイドラインが,主に企画面で多様な課金方式での違法性の確認するもの だったのに対し,今回のものはガチャアイテムの具体的な確率や期待値に対する運用上の基準を 盛り込んだものとなっている。 ざっと眺めて気づくのは,ハズレアイテムの禁止である。ガチャで得られるアイテムの価値は ガチャ1回分の料金を下回ってはならないとされている。例えば,1回200円のガチャを回して, モールで100円で売られている回復アイテム1個が出てくる……ようなことは禁止となるわけだ (2個以上ならOKともとれる)。ガチャアイテムはガチャの料金以上の価値のものとされているので, 10回ガチャを回したときの期待値は当然ガチャ10回分以上の価値になる。 また,ガチャで出てくるアイテムはすべて公表され,それぞれの割合(要するに確率)を 明記されることになる。確率を変動させる場合には,前もっての告知が必要になる。 課金し始めは確率が高めだけど,しばらくすると急に渋くなるといったような恣意的な操作は 禁止されることになる。 ただし,レアアイテムについては,確率の上限と下限が設定されており,その範囲で確率自体の 変動が許容されていることが分かる。 レアアイテムの確率や推定金額(期待値)のガイドラインも提示された。すなわち, ・確率が1%を下回らない ・期待値が5万円を超えない といったものである。 あくまでも確率や期待値なので,100回やればないし5万円あれば手に入るというものではないので 注意が必要だ。つまり1回めで出る人もいれば,200回めに出る人もいるわけだ。また,これは 「いずれかのガチャレアアイテム」が出る確率ないし期待値となっているので,一般のレアアイテムが 上記の確率で出ていたら,スーパーレアアイテムは上記の規定で運用する必要がないことも分かる。 もちろん,このガイドラインは,基準以下にならないようにというものなので,もっと確率や 期待値のよい設定にする分にはなにも問題がない。 逆に,レアアイテムの確率を1%以下に下げるなど,この範囲を超える設定も可能だが, それは別途その旨を明示することが必要とされている。また,上記のガイドラインに従わない 設定でもレアアイテムの確率で上限と下限を表示するか,アイテムの種別ごとの確率を提示する 必要があるとされている。つまり,表示のされ方でガイドラインのどの条項に従っているのかは だいたい推定できそうだ。アイテムごとの確率が明示されて,特記事項がない場合は, 確率1%以上か期待値5万円以下の設定になっている。レアアイテムの確率で上限と下限が 明示されているものや,アイテムごとでなくアイテムの種別ごとの確率が表示されている場合も 上記の範囲外の設定がされている可能性がある。 禁止事項としては,事実に反した表示や景表法に反した運用などが挙げられている。そもそもが 法に触れる内容のものではあるが,明確に規定されたことは画期的なことではあろう。そのほか, 監査については,専門の内部監査部門か,ガチャの運用部門とは独立した部門が行うことと 明示されているほか,運用責任者による書面による管理確認なども盛り込まれている。 なんだか安心なのか,不安になるのか微妙なところだが,これまで完全に不透明だった ガチャ関係で多少なりとも自主規制の動きに出てきたことについては歓迎すべきだろう。 現状では抜け道の多い感じなのだが,ガイドラインは随時変更されていくとのことなので, 今後の改善に期待しよう。


Categorised as: ゲーム情報, ネット情報


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